アパレル業界の未来を考える「誰がアパレルを殺すのか📗著者:杉原淳一・染原睦美」

学習ノート

「誰がアパレルを殺すのか」この本に出会ったのは2017年、

もう5年以上も前のことになる

当時はこの本のストレートなタイトルに引かれて手に取った

そして改めて、当時の私が付けた

本書のドッグイヤーを読み返すと

当時無かった視点で読み解くことが出来る

物事の本質に迫る書籍も好きだが、こういった時代の潮流を記した本も読み返すと面白みがある📗

そんな視点で読み返したポイントをブログに残しておきたい📝

Amazon.co.jp

アパレル業界に風穴を開けるデジタル化

✅デジタル化の進展がアパレル業界に大きな影響を与えている。

✅オンラインショッピングの普及により、実店舗の存在意義が問われている。

アパレル業界の大きな転換点と言えるトレンドの流れとして

本書の書かれた2017年時点では、まだファストファッショントレンドが強く、

ZARA、H&M、GAP、ユニクロが台頭していた時代

ファストファッションと同時期に本格的なSPA化やEC化が各企業で採用されたが

2023年現在、生き残った企業は『消費者の利益を最優先にして、消費者から評価され続けた企業』という結果であると言える

重要なのは価格の「安さ」ではなく

価格の「妥当性」である。

消費者の変化とトレンドの影響

消費者の価値観が多様化したことで

ファッションのトレンドも細分化し

昔のようなビックトレンドは殆ど無くなった。

個人の発信力も強くなり、企業発信でトレンドを作ることが難しくなったとも言える。

ファストファッションから持続可能なファッションへのシフトも進行しているように伺える

サステナビリティへの関心が高まり、ブランドの社会的責任が求めらる時代背景もある📝

また、2020年~コロナの影響により

遅れていた日本のEC化率も一気に上昇し

昨年のアパレル業界のEC化率は21.2%(約2.5兆円)※経済産業省2022.8月EC統計データ参照※

Amazon、楽天、yahooの販売力が年々上昇しており

アパレル業界においても

ユニクロ、ベイクルーズ、アダストリア、オンワードがECに力を入れて消費者から評価されている

消費者とのエンゲージメントの重要性

ブランドと消費者との関係性の強化が、忠誠度を高める鍵となっている

昨今、バーバリーのブランド保護を目的とした大量破棄問題(約41億円相当)が問題視されるなど、

サステナ意識の高まりも考慮し、消費者とともに信頼関係を高めていかなければならない

そのためブランド側も個人との繋がりを意識したソーシャルメディアやコミュニケーションツールの活用が当たり前のように行われている状況

アパレル業界の歴史

歴史から学ぶ

そして、今後を予測して行動しなくては・・・

  • 戦前    軍服、レインコート
  • 1950年~ オンワード(運動着・化粧品)、三陽商会(レインコート)、ワールド(ニット)、レナウン
  • 1960年~ 「百貨店で既製品を買う時代になる」消費は美徳、銀座のみゆき族
  • 1970年~ 「デザイナーファッション」ケンゾー、イッセイミヤケ、ヨウジヤマモト、コムデギャルソン
  • 1980年~ 「DCブランド」デザイナーズ&キャラクター
  • 1990年代前半 「バブル崩壊」中国生産の拡大
  • 1990年代後半 「ユニクロフリースブーム」SPAへ
  • 2008年    「ファストファッション」H&M日本初上陸、EC化(Amazon)、SPA&EC(エバーレーン)
  • 2020年~ 「トレンドの多様化・細分化」キャラクター、ブランド、サステナ、インフルエンサーファッションD2C拡大 EC化率拡大
アパレル業界を取り巻く外部環境分析(PEST分析)

PEST分析については過去の参考記事を貼っておきます。

PEST分析

2023年現在の視点で

2024年のアパレル業界を取り巻く外部環境分析をすると

✅貿易政策の変化や、物流の2024年問題・・・

✅原材料費高騰に大きく影響する為替変動・景気変動リスク

✅そもそも日本人の出生率低下による人口減・・・

✅EC化率の拡大、SNSによる顧客ニーズ細分化、D2C拡大など

不確定要素が多数ですね📝💦

私達はこの変化を敏感に察知し、

変化に対応していくことが重要です!!

そのためにも強者から学ぶ姿勢は重要

年々業績を伸ばしている「ユニクロ」から成功の鍵を分析し、

自社の競争優位性を考慮して

強みに転化できる独自の資源を蓄積していくことが求められます

🔽ユニクロの強みを分析した過去記事を参考に添付しておきます🔽

バリューチェーン分析(ユニクロ成功の鍵)
バリューチェーン分析(ユニクロ成功の鍵)

まとめ

本書「誰がアパレルを殺すのか」は、

アパレル業界が2017年に直面していた課題、

そしてその未来への展望を洞察深く分析しています。

現在もデジタル化の波や消費者の変化を受けて

アパレル業界は変革を迫られていますが

新しいビジネスモデルや消費者とのエンゲージメントの強化を通じて

明るい未来を築く可能性を秘めていることが示唆されています。

以上、報告いたします

お疲れ様でした✨

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