
こんにちは、くろさらです。
いきなりですが、「VoC(Voice of Customer)」って知ってますか??
仕事をしていると、お客様や取引先からいろいろな声をいただきます。
「この商品、ちょっと使いにくいです」
「説明が分かりづらかった」
「こういう機能があれば便利なのに」
「担当者の対応がとても良かった」
ありがたいご意見です。
会社としては、ぜひ今後の商品やサービスに活かしたいところです。
でも、現場ではこんなことも起こります。
アンケートはExcelに保存。
電話の内容は担当者のメモ。
メールは受信箱の中。
チャットの履歴は別のシステム。
営業担当が聞いた話は、その人の頭の中。。。はい。
お客様の声が、社内のいろいろな場所へ見事に分散しています。
せっかく集めたのに、誰も全体を見られない。
月末に件数だけ集計して、
「今月もさまざまなご意見をいただきました」
で終わる。
……さまざま過ぎて、結局何を直せばいいのか分かりません。
そこで、いま注目されているのがVoC(ブイ・オー・シー)と生成AIの組み合わせです。
VoCとは、Voice of Customerの略で、日本語では「顧客の声」「お客様の声」という意味です。
2026年8月26日には、東京都内で「生成AI×コンタクトセンター・サミット」が開催予定です。
ベネッセコーポレーション、メルカリ、みずほ銀行などの企業が登壇し、AIオペレーター、AIロールプレイング、VoCの要約・分析、ナレッジマネジメントなどが取り上げられる予定となっています。
生成AIは、問い合わせ対応を速くするだけでなく、大量のお客様の声から課題を見つける段階へ進み始めています。
ただし、AIに声を読ませれば、すぐに商品がよくなるわけではありません。
この記事では、
- VoCとは何か
- なぜ企業に必要なのか
- 生成AIで何が変わるのか
- AIを使うときの注意点
- 普通の会社員が仕事に活かす方法
を、ビジナスと一緒にやさしく整理していきます🍆
VoCとは「届いた意見」だけではない

VoCって、お客様アンケートとかクレームのこと?

それもVoCナス!でも、クレームだけではないナス!
VoCには、さまざまな種類があります。
- 電話での問い合わせ
- メールやチャット
- アンケートの自由記述
- 店舗での会話
- 営業担当が聞いた意見
- 商品レビュー
- SNSへの投稿
- 解約理由
- 購入前の質問
- FAQで繰り返し検索されている言葉
企業が直接お願いして集めた回答だけでなく、お客様が商品やサービスに触れる中で発した言葉や行動も、広い意味では大切なVoCです。
そして、VoCは大きく3種類に分けると理解しやすくなります。
| 種類 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 要望 | もっとこうしてほしい | 検索機能を追加してほしい |
| 不満 | 困っている、分かりにくい | 登録方法が分からない |
| 評価 | よかった、続けてほしい | 対応が速くて助かった |
不満ばかりを見るのではなく、「なぜ評価されたのか」も見ることが大切です。
よかった理由が分かれば、会社の強みとして伸ばせるからです。
なぜ顧客の声が集まっても活かされないのか?

企業は、すでにたくさんのお客様の声を持っています。
それなのに活用できない理由は、声がないからではありません。
声が多すぎて、整理できないからです。
たとえば、1日に何百件、何千件もの問い合わせが届く会社を想像してください。
一件ずつ読めば、細かな困りごとが分かります。
でも、全部を人が読んで、内容を分類して、傾向をまとめるには時間がかかります。
その結果、次のような状態になりがちです。
- 件数だけ集計する
- 目立ったクレームだけ共有する
- 担当者の印象で重要度を決める
- 報告書を作って終わる
- 改善をどの部署が担当するか決まらない
こういう光景ってけっこう社内で見かけませんか??
「お客様からこういう声がありました」
「なるほど。貴重な意見ですね」
「今後の参考にしましょう」
そして、次の議題へ。
参考にしたまま、どこかへ消えていきます。
意見を集めることが目的になり、改善するところまで進んでいません。
VoCで重要なのは、集めた件数ではなく、次の行動につながったかです。
生成AIでVoC活用はどう変わる?

じゃあ、大量のお客様の声を全部AIに読ませれば解決?

読ませるだけでは足りないナス!
AIは整理を助けるけど、何を直すか決めるのは人ナス!
生成AIがVoC活用で支援できる仕事は、主に次の5つです。
① 会話を文字にする
電話で話した内容は、そのままでは一覧で検索したり集計したりできません。
音声認識を使って会話を文字にすれば、ほかの問い合わせと一緒に分析しやすくなります。
② 長い内容を要約する
お客様との会話には、背景説明や確認事項も含まれます。
生成AIを使えば、
- 問い合わせの目的
- 発生した問題
- 実施した対応
- 未解決事項
- 次に必要な行動
といった形に整理できます。
2026年3月にJR西日本カスタマーリレーションズとELYZAが発表した事例では、お客様センターの応対履歴作成に生成AIを活用し、100名規模の業務で平均後処理時間を約50%削減したとしています。
これは共同発表による一事例で、すべての会社で同じ効果が出るとは限りません。
ただ、担当者が電話のあとに記録をまとめる仕事をAIが支援できることは、現場の負担軽減につながりそうです。
③ 内容を分類する
人が一件ずつタグを付けなくても、AIによって、
- 商品の不具合
- 使い方の質問
- 配送への不満
- 料金への要望
- 接客への評価
などに分類できます。
分類すれば、「今週は配送への不満が増えた」「新商品発売後に同じ質問が急増した」といった変化を発見しやすくなります。
④ 背景にある原因を探す
お客様の言葉を、そのまま受け取るだけでは本当の原因が分からないことがあります。
たとえば、
「ログインできない」
という問い合わせが増えたとします。
原因はパスワード忘れかもしれません。
画面の説明が分かりづらいのかもしれません。
システム障害かもしれません。
登録直後の案内メールが届いていない可能性もあります。
似た問い合わせをまとめて比較することで、個別の不満では見えなかった共通原因を探しやすくなります。
⑤ 改善案へつなげる
分析のあとに必要なのは行動です。
- FAQを書き直す
- 商品画面を改善する
- 説明書を分かりやすくする
- 社内マニュアルを更新する
- 担当部署へ改善を依頼する
- オペレーターの研修内容を変える
生成AIは改善案のたたき台を作れます。
ただし、実行する内容と優先順位を決めるのは人です。
2026年、企業のVoC活用は「一部抽出」から「全量分析」へ
最近の企業発表を見ると、VoC活用の対象が広がっています。
RightTouchは2026年6月30日、オリックス生命保険にVoC分析基盤を導入し、月間約8万件のVoCを対象に分析と応対品質評価の自動化を進めると発表しました。
また、2026年7月に発表されたAIコンタクトセンター製品の更新では、通話の文字起こしや要約に加え、顧客感情の可視化、通話分析、RPAとの連携などが盛り込まれています。
もちろん、いずれも提供企業による発表なので、導入後の効果は今後も確認する必要があります。
それでも方向性として、企業が、
一部の目立った意見を人が読む
だけではなく、
大量の声をAIで整理し、変化や共通点を探す
段階へ進もうとしていることは分かります。

声の大きい一件だけでなく、声になりにくい共通の困りごとも見つけやすくなるナス!

会議で一番偉い人の感想だけで、全部決まらなくなる可能性もあるのか。

データを正しく使えば、可能性はあるナス!
VoC活用の基本は「集める・整理する・動く」

VoCは難しい仕組みに見えますが、基本は3段階です。
1. 集める
電話、メール、チャット、アンケート、店舗、営業担当など、分散している声を把握します。
最初から完璧に統合する必要はありません。
まずは、どこにどんな声があるかを確認します。
2. 整理する
声を要望、不満、評価などに分類し、件数と変化を見ます。
ここで生成AIが力を発揮します。
ただし、AIの分類が正しいか、人がサンプルを確認する必要があります。
3. 動く
担当部署、期限、実施内容を決めます。
「参考にします」ではなく、
- 誰が
- 何を
- いつまでに
- どう直すか
- 直した結果をどう測るか
まで決めます。
この最後の「動く」がなければ、VoCはきれいに整理された感想集で終わります。
くろさら式にまとめてみると・・・
VoCは、お客様の声を集める活動ではなく、会社の行動を変える活動。
です。
生成AIでVoCを分析するときの注意点

便利な生成AIですが、何でも任せてよいわけではありません。
個人情報・機密情報をそのまま入力しない
問い合わせには、氏名、住所、契約情報、健康情報などが含まれることがあります。
会社が許可していない外部AIへ、そのまま入力してはいけません。
利用するシステム、保存範囲、アクセス権限、匿名化の方法を確認する必要があります。
サラリーマン的には社内情報もなかなかchatgptやGeminiに添付できませんからね!注意ですよ⚠
AIの要約を正解だと思わない
AIは、重要な条件を落としたり、文脈を誤って理解したりする可能性があります。
特に、事故、契約、返金、健康、法務などに関係する内容は、人による確認が必要です。
問い合わせた人だけが顧客ではない
声を届けた人の意見は重要です。
一方で、不満があっても問い合わせず、静かに離れる人もいます。
VoCだけを見ると、声を上げた人の意見に偏る可能性があります。
利用データ、解約率、売上、Web上の行動など、ほかの情報と組み合わせて考えることが大切です。
分析して満足しない
AIが立派なレポートを作っても、商品や業務が何も変わらなければ意味がありません。
AIの役割は、判断材料を整理するところまでです。
最終的に会社を変えるのは、人の意思決定と行動です。
普通の会社員もできる「小さなVoC」

VoCって、コールセンターや大企業だけの話じゃない?

そんなことはないナス!社内にも“仕事のお客様”はいるナス!
自分の仕事を受け取る相手も、広い意味では大切な利用者です。
たとえば、社内資料を作ったあとに、こんな声を集められます。
- どこが分かりにくかったか
- 判断に足りない情報は何か
- 毎回聞かれる質問は何か
- 使わなかったページはどこか
- 逆に役立った部分は何か
毎回同じ質問をされるなら、相手の理解力だけが原因とは限りません。
資料の説明や順番に、改善点があるかもしれません。
問い合わせが多い仕事は、相手が悪いのではなく、仕組みが分かりにくい可能性があります。
そこで、1週間だけ次のメモを取ってみてください。
| 日付 | 相手から聞かれたこと | 困っていた点 | 次回直すこと |
| 8月17日 | 数字の根拠はどこか | 出典が見つけにくい | 表の下に出典を入れる |
| 8月18日 | 次に何をすればよいか | 行動が書かれていない | 最後に依頼事項を入れる |
たった数件でも、繰り返しを見つければ仕事は改善できます。
これも立派なVoC活用です。
まとめ|VoCは「声」ではなく、改善のスタート地点
今回は、VoCと生成AIについて解説しました。
VoCとは、Voice of Customer、つまり顧客の声です。
アンケートやクレームだけではありません。
電話、メール、チャット、レビュー、営業担当が聞いた意見など、さまざまな接点に存在します。
生成AIを活用すると、
- 会話を文字にする
- 内容を要約する
- 問い合わせを分類する
- 増えている問題を発見する
- 改善案のたたき台を作る
といった作業を効率化できます。
ただし、AIが自動的に会社をよくしてくれるわけではありません。
大切なのは、
集める → 整理する → 動く!行動!
という流れです!行動しなければ意味がないですからね!

お客様の声を集めて報告するだけじゃなく、何を変えたかまでがVoCなんだね。

その通りナス!
「貴重なご意見」で止めず、次の行動につなげるナス!

まずは、今週同じ質問を何回されたかメモしてみるよ。

そこから仕事をラクにする改善が始まるナス🍆
お客様の声は、ネガティブな炎上など多いのも現状ですが、会社を責めるためだけのものではありません。
商品や仕事をよくするためのヒントです💡
そして生成AIは、その大量のヒントを、人が考えやすい形に整理する道具になりつつあります。

まずは自分の仕事の周りにある、小さなVoCを一つ見つけてみましょう。
以上、今日もお仕事お疲れ様でした★


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