今日も残業お疲れ様です。
ブラック企業勤続15年、エリート社畜の「くろサラ」です。
今日は「イシューを押さえる」というテーマについて、マーケティングのプロとして、皆さんに教えていきます。
イシューを押さえることは、マーケティング活動において最も重要なステップの一つです。
これを正確に行うことで、効果的な戦略を立てることができ、ビジネスの成功に大きく寄与します。
それでは、講義を始めましょう。
イシューとは何か?
まず、イシューの定義から始めましょう。
イシューとは、「今ここで答えを出すべき問い」のことです。
マーケティングにおいて、イシューを明確にすることは、課題を解決し、目標を達成するための第一歩です。
これが曖昧であると、後のステップでどれだけ努力しても、効果的な結果を得ることは難しいでしょう。
なぜイシューを押さえることが重要なのか?
イシューを押さえることの重要性は、以下の点にあります。
- 焦点を絞る:マーケティング活動の方向性を明確にし、リソースを最も効果的に使うためには、イシューを押さえることが必要です。
- コミュニケーションの円滑化:チーム内や外部とのコミュニケーションがスムーズになります。全員が同じイシューを共有していると、議論が深まり、意思決定が迅速になります。
- 効果測定:具体的なイシューがあれば、その達成度を測ることが容易になります。これにより、マーケティング活動の成果を評価し、改善点を特定することができます。
イシューを見つける方法
それでは、実際にイシューを見つける方法について説明します。
イシューを見つけるためには、以下のステップを踏むことが有効です。
1. 環境分析
まず、環境分析を行います。これには、以下の要素が含まれます。
- 市場分析:市場の規模、成長率、トレンドを把握します。どのような消費者が存在し、どのようなニーズがあるのかを理解することが重要です。
- 競合分析:主要な競合他社の強み、弱み、戦略を分析します。競合がどのようなイシューに取り組んでいるかを知ることで、自社のイシューを見つける手がかりになります。
- 自社分析:自社の強み、弱み、リソースを把握します。自社が解決すべきイシューを特定するためには、自社の現状を正確に理解することが必要です。
2. データ収集
次に、データを収集します。これには、以下の方法があります。
- 一次データ:市場調査、顧客インタビュー、アンケート調査など、自分たちでデータを収集する方法です。
- 二次データ:既存のデータベース、業界レポート、学術論文など、既に存在するデータを活用する方法です。
データを収集する際には、信頼性と関連性を重視しましょう。
正確なデータがなければ、正確なイシューを見つけることはできません。
3. データ分析
収集したデータを分析します。データ分析には、定量分析と定性分析の両方があります。
- 定量分析:数値データを統計的に分析し、傾向や相関関係を見つけます。例えば、売上データから季節ごとの変動を分析することができます。
- 定性分析:インタビューやアンケートの自由回答などの非数値データを分析し、消費者の心理や行動を理解します。例えば、顧客の不満点やニーズを深掘りすることができます。
4. イシューの特定
データ分析を基に、イシューを特定します。イシューを特定する際には、以下の点に注意しましょう。
- 具体性:イシューは具体的である必要があります。抽象的なイシューでは、具体的な解決策を見つけることが難しくなります。
- 重要性:イシューはビジネスにとって重要である必要があります。重要でないイシューにリソースを費やしても、ビジネスの成長にはつながりません。
- 解決可能性:イシューは解決可能である必要があります。解決不可能なイシューに取り組むのは、リソースの無駄遣いです。
ケーススタディ:エレベーター問題
それでは、具体的なケーススタディを通して、イシューを押さえる方法を学びましょう。
ここでは、マーケター初心者界隈では有名な、「エレベーター問題」を取り上げます。
ケースの背景
あなたは地上6階、地下2階のビルのオーナーです。
このビルには古いエレベーターが1台しかなく、待ち時間が長いため、テナントや来客から不満が出ています。
あなたの目標は、この不満を和らげることです。
ステップ1: 環境分析
まず、環境分析を行います。
- 市場分析:ビルの周辺にはどのような競合ビルがあり、それらのエレベーターの状況はどうなっているのかを調査します。
- 競合分析:競合ビルのエレベーターは新しく、待ち時間が短いことが分かりました。これがテナントや来客にとって魅力的であることが判明しました。
- 自社分析:自社のエレベーターは古く、待ち時間が長いことが不満の原因であると分かりました。
ステップ2: データ収集
次に、データを収集します。
- 一次データ:テナントや来客にアンケートを実施し、待ち時間に対する不満の度合いや、どの程度の待ち時間なら許容できるかを調査します。
- 二次データ:エレベーターの待ち時間に関する業界標準や、最新のエレベーター技術に関する情報を収集します。
ステップ3: データ分析
収集したデータを分析します。
- 定量分析:アンケート結果を分析し、待ち時間が平均何分であり、どの程度の待ち時間が不満を引き起こしているかを特定します。
- 定性分析:自由回答から、具体的な不満点や改善希望を抽出します。例えば、「待ち時間が長いとイライラする」「エレベーターが来るまでの間に他の作業ができない」といった声が出てきます。
ステップ4: イシューの特定
データ分析を基に、イシューを特定します。
このケースでは、次のようなイシューが考えられます。
- 待ち時間の短縮:エレベーターの待ち時間を短くするための方法を見つける。
- 不満の和らげ方:待ち時間を変えずに、テナントや来客の不満を和らげる方法を見つける。
待ち時間の短縮、不満の和らげ方、この2つのイシューを押さえ続けることが重要です。
複数人と議論しているといつの間にか「やるべきこと」から「やりやすいこと」にすり替わってしまうケースが多々あります。
みなさんはマーケターとしての視点・視座を持って、イシューを押さえ続けることを忘れないようにしてください。
イシュー解決のアプローチ
イシューを特定したら、次に解決策を考えます。
この際、選択肢を洗い出し、優先順位をつけることが重要です。
待ち時間の短縮策
待ち時間の短縮に向けた解決策としては、以下のようなものがあります。
- エレベーターの増設:新しいエレベーターを追加することで、待ち時間を短縮する。
- エレベーターの高速化:既存のエレベーターの速度を上げることで、待ち時間を短縮する。
- 運行プログラムの改善:エレベーターの運行プログラムを見直し、効率的な運行を実現する。
不満の和らげ方
待ち時間を変えずに不満を和らげるための方法としては、以下のようなものがあります。
- エンターテインメントの提供:待ち時間にエンターテインメント(テレビ、株式情報など)を提供する。
- 鏡の設置:エレベーターの前に鏡を設置することで、待ち時間を短く感じさせる。
- インセンティブの提供:待ち時間が長い場合、テナントに対して何らかのインセンティブ(例えば、割引券)を提供する。
イシューを押さえる際の注意点
最後に、イシューを押さえる際の注意点について説明します。
- 常に目的を意識する:イシューは目的に沿ったものである必要があります。
目的と関係のないイシューに取り組んでも、ビジネスの成果にはつながりません。
- データに基づく:イシューを特定する際には、必ずデータに基づいて行います。
直感や感覚だけで決定することは避けましょう。
人は考えるクセに流されやすい傾向があります。
考えるクセはこれまでの経験により必ず生じるものですので、自分の思考のクセを理解した上で、考える枠組み「フレームワーク」を使うとよいでしょう。
具体的には、外部環境分析で活用するPEST分析、SWOT分析、内部環境分析で活用するファイブフォース分析や3C分析、バリューチェーン分析が考える枠組みとしてよく使われるフレームワークです。
- 継続的な見直し:ビジネス環境は常に変化します。
イシューも定期的に見直し、必要に応じて修正することが重要です。
根拠となる情報を抽出し、その情報からより良い解釈を導き出すことを意識的に行います。
まとめ
今日は「イシューを押さえる」というテーマについて詳しく学びました。
イシューを正確に押さえることは、マーケティング活動の成功に直結します。
慣れないうちは、イシューを紙に書き出して視界に入れておくことで、意識的に「イシューを押さえる」ことができるのでオススメです。
環境分析、データ収集、データ分析を経て、具体的で重要なイシューを特定し、その解決策を見つけることが求められます。
皆さんも日々のマーケティング活動において、イシューを押さえることを意識し、効果的な戦略を立ててください。
以上、お疲れ様でした☆
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