今日は「ビジネス定量分析」というテーマについての後編になります。
分析結果をわかりやすく伝えることに注力しましょう!
定量分析と聞くと、「数学が苦手だからムリ!」
「エクセル使えないし…」なんて思うかもしれません。
でも大丈夫!実はとてもシンプルなルールさえわかれば、ビジネスの世界で役に立つ武器になるんです。
【分析ってなに?】
まず前回のおさらいです。
「分析」って何でしょう?
簡単に言えば、「比べて、理由を見つけて、考えること」です。
たとえば、クラスで人気のパンの売れ行きを見て「チョコパンはよく売れてるな」と思ったら、チョコパンの売れた数と他のパンを比較していることになります。
つまり、分析の本質は『比較』なんです。
【良い分析の第一歩:仮説を立てよう】
ビジネスで役立つ分析をするには、まず「仮説」を立てることが大事です。
仮説ってなに?簡単に言うと「こうなんじゃないかな?」という予想のこと。
例: 「暑い日はアイスがよく売れるんじゃないか?」
この仮説をもとに、実際に売上データを集めて分析していくわけです。
【分析に必要な5つの視点】
ここまでが前回のおさらいで抑えるべきポイントとなります📝
- インパクト:どれだけ影響が大きい?
- ギャップ:どこがどれくらい違う?
- トレンド:どう変化してる?
- ばらつき:データの偏りは?
- パターン:どんな法則がある?
これらを意識するだけで、分析の質がグンと上がります。
【アプローチその1:グラフで可視化】
ナイチンゲールもグラフで人の命を救いました。
彼女が使った「鶏頭図」は、病院の衛生状態が悪くて多くの兵士が感染症で亡くなっていたことを、ビジュアルで強く訴えるものでした。
つまり、グラフは伝えるための言語なのです。
3ステップでグラフをつくろう!
- 伝えたいメッセージ(仮説)を決める
- 何と何をどの視点で比較するかを決める(インパクト?ギャップ?)
- その視点に合ったグラフを選ぶ
視点別おすすめグラフ
視点 | グラフの種類 |
---|---|
ギャップ | 横棒グラフ、ウォーターフォール |
トレンド | 折れ線グラフ、縦棒グラフ |
ばらつき | 円グラフ、ヒストグラム |
パターン | 散布図 |
実践例:売上データを可視化
- 積み上げ棒グラフ:全体で4%の売上増を表すが、詳細がわかりにくい
- 比較棒グラフ:製品ごとの変化が明確になり、E製品の減少が目立つ
- 差分グラフ:売上の増減が一目瞭然になる
- ウォーターフォールチャート:E製品の落ち込みが他製品の増加を相殺していることが視覚的に伝わる
このように、ただグラフを作るのではなく、何を伝えたいかを明確にしてから作ることがポイントです!
【アプローチその2:数字で特徴をつかもう】
代表値
- 平均値(単純平均、加重平均、幾何平均)
- 中央値:外れ値に強い代表値
散らばり
- 標準偏差:ばらつきの大きさを表す
【アプローチその3:数式化して予測する】
散布図 & 相関係数
- 相関係数:-1.0〜+1.0の間。数字が大きいほど強い関係
- でも注意!相関 ≠ 因果関係です!
回帰分析(単回帰・重回帰)
- 「売上 = a × インセンティブ + b」みたいに式で表せる!
- aは傾き、bは切片
- R²(決定係数)で説明力もチェック!
【まとめ:分析は比較から始まる】
最後に、大事なことをもう一度
分析は「比較」がすべての出発点
- 仮説を立て、データを集め、検証する
- 視点(インパクト、ギャップ、トレンド、ばらつき、パターン)を意識する
- アプローチは「グラフ」「数字」「数式」で!
そして何より、数字はあなたのビジネスの味方!

楽しみながら、分析を「使えるスキル」にしていきましょう
以上、定量分析でした。お疲れ様でした☆
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