さて、今月も各社の結果をまとめていきますよ!
3月はユニクロとアダストリアが昨対を割る結果となりました。
東京では桜の開花が昨年から15日遅くなり、3月は低気温で推移したことによる春物商材の売上鈍化による影響が大きかったことが伺えます。
各社の3月数値結果です。
【昨対評価 ◎ 】無印良品・ニトリが昨年に比べて売上を大きく伸ばしています。
【昨対評価 ◯ 】しまむらは安定して昨年並み
【昨対評価 ✕ 】ユニクロ・アダストリアは昨対を割る結果となっています。
この記事では、各社の数値結果・実際の店頭状況や市況を踏まえて考察していきます。
記事の最後に売上構成要素の昨年数値結果(売上・客数・客単価)を用いて分析を深めてまとめていきます。
分かる範囲でコメントにもお答えしていくので、いろんなご意見お願いします🐣
ユニクロ 2024年3月数値結果
ユニクロ3月の数値は下記の通り
▲既存店売上 98.5%
▲客数 92.3%
△客単価 106.7%
⏬️3ヶ月ぶりに昨年同月を割る結果⏬️
気温が低かったからヒートテックやウルトラダウンは好調だったようですが、主力の春物が売れず昨年を割る結果と発表しています。
春物どうこうと言うより、客数 92.3% という結果が悪すぎますね。
昨年大きな成功があった(コロナの反動)影響なんでしょうね。
3月の既存店+Eコマース販売の売上高は前年比 98.5%、直営店+Eコマース販売の売上高は前年比 101.0%となりました。
ユニクロIR情報 https://www.fastretailing.com/jp/ir/monthly/
3月は、月を通して気温が低く推移し、春物商品の販売が伸び悩んだことで、既存店売上高は減収となりました。
3月の数値結果が悪かったことで、株価も反発(前日比1820円安(3.87%)4万516円となった(2024.4.3時点)
無印良品 2024年3月数値結果
無印良品の3月の数値は下記の通り
△既存店売上 116.1%
△客数 108.1%
△客単価 107.4%
無印は今月も数値は良好👍️
私も実際に無印週間に足を運んでカレー買いました!🍛
無印良品週間は昨年とセール日数は同じだったようですよ📅
無印は一部店舗で、インテリアアドバイザーが3Dシュミレーターを使って家具選びをアドバイスしてくれるようですよ💡
顧客ニーズを捉えてサービスを充実させていく無印は流石ですね◎
客数も客単価もそれぞれプラスで推移させるところが凄い!無印はけっこう値上してるイメージあるけど、競合各社も値上してるから大幅な値上げ感は無いのかな??
2024年3月の売上高前年比は、既存店及びオンラインストアで116.1%、全店及びオンラインストアで125.3%となりました。会員向けセール「無印良品週間」(3月15日~3月25日)の開催日数は前年と同等ながらも、新商品の効果や事前に在庫を積み上げたことで、生活雑貨および食品を中心に前年実績を上回りました。尚、前年より土日祝日が2日多かったため、4ポイントの押し上げ影響がありました。
無印良品IR情報 https://www.ryohin-keikaku.jp/ir/monthly/
2024年3月の海外月次売上概況(速報)は、4月12日(金)に公表を予定しています。
しまむら 2024年3月数値結果
しまむらの3月の数値は下記の通り
△既存店売上 101.1%
△客数 103.1%
▲客単価 98.1%
しまむらとニトリは客単価を抑えて客数を伸ばし、売上を作ったようですね💡
たしかに、実際にしまむら行くと値上感は凄く感じていました。
特に服は値札に「しまむら安心価格」って書いてあるのに、安心価格じゃないものが多く、最近は買わなくなったし。。。但し日用品はなぜか安い◎
当月度は、全国的に気温が低く推移し、春・初夏物が低調でした。
一方、夏物は好調で、特に子供アウター衣料で打ち出した「ベビー・キッズフェア」は集客に効果的でした。 また、実用品では「FIBER DRY」シリーズの肌着が好調でした。
婦人アウター衣料では、デニムやシアー、チュール素材のアイテムが売れ筋となりました。
しまむらIR情報 https://www.shimamura.gr.jp/ir/sales/index.html
婦人ではPB「CLOSSHI」のニットや長袖Tシャツ、子供ではキャラクターとのコラボ商品が売れ筋となりました。
実用品では、婦人肌着の新作商品の動き出しが良好でした。一方で、冬物のインテリア・靴等は暖冬の影響で消化が鈍くなりました。
ニトリ 2024年3月数値結果
ニトリの3月の数値は下記の通り
△既存店売上 114.6%
△客数 122.3%
▲客単価 93.7%
3月、ニトリは「もうすぐ世界で1000店舗達成記念祭」を実施しており、大幅に単価を落としているが、客数の伸びが前年比122.3%と爆増して売上を作っている👍️
実際のニトリ売場状況⏬️ ポジティブな値下売場👍️
ドン・キホーテのしくじり市みたいなものだが、ドンキとは異なりポジティブな打ち出しとなっており、効果的な値下販促で売上確保している!
店頭状況を見る限り、しまむら・無印良品も古い商品が滞留しているように感じるから、ニトリを参考にしてちゃんと在庫を回したほうがいいのではないかと思ってしまう🍀
3月度は、TVCM効果、「もうすぐ世界で、ニトリグループ1,000店舗達成記念祭」により、
ニトリIR情報 https://www.nitorihd.co.jp/ir/performance/sales_2024.html
リビングルーム、ベッドルーム家具、キッチン用品、寝具寝装品等の売上が好調に推移いたしました。
これらの結果、既存店売上高前年比は114.6%、全店では117.6%となりました。
期初からの累計では、既存店で前年比102.9%、全店では105.5%となります。
また、前年との曜日影響は、既存店+8.3ポイント、全店+8.6ポイントです。
アダストリア 2024年3月数値結果
アダストリアの3月の数値は下記の通り
▲既存店売上 99.2%
▲客数 98.1%
△客単価 101.1%
客数が昨年を割ったことで売上取り切れていない👍️
ユニクロ同様に春夏物苦戦を売上割れの要因としている。
3月は、全店売上高前年比100.6%、既存店前年比99.2%となりました。
アダストリアIR情報 https://www.adastria.co.jp/ir/highlights/sales/entry-16314/
月を通して平年よりも気温が低く、上旬は販売が伸びませんでしたが、中旬以降に気温が上昇するとともに春夏商品の販売が堅調に推移いたしました。
なお、昨年に比べ休日が2日多かったことで、既存店前年比に3.4ポイントのプラス影響があったと試算しています。
ブランド別では、ニコアンド、ハレ、アパートバイローリーズ、エーランド等が好調でした。
アイテム別では、定番のパンツや薄手のニット、軽く羽織れるアウターが好調です。服飾雑貨ではバッグやパンプス、生活雑貨では新生活用の家具やワンタッチボトルが人気です。
⏫️売上は昨年を割っている状況だが、アダストリアにはこれからプラス要因が多数ある⏫️
① BtoB事業拡大
イトーヨーカドーへの商品供給を足がかりに、BtoB向けのプロデュース事業を拡大していくようです。
イトーヨーカドー向けのブランド【ファウンドグッド】については、商品供給の他にも売場マーケティングや接客研修もアダストリアが担う
また、広島中心に展開している総合スーパー、イズミにも【シュカ】を立ち上げてプロデュースしている実績がある。
② EC拡大
ECにおいても自社の【ドットエスティ】が好調に売上を伸ばしており、その会員数は1750万人を超えている。
今後は更にSNSを活用して戦略的に拡大していく
③ 外食事業 拡大
ハワイをテーマにした飲食店【ゼットン】を完全子会社化して外食展開を加速させる
アダストリアがプラットフォーマーとなり、アパレルに縛られない事業展開を拡大していくことで成長の手を緩めない戦略を取るようですね💡
各社数値まとめ(昨年比 客数・客単価・売上分析)
2024年3月は気温が低く推移したことで、春夏物の初動が悪くトレンド取り扱いの比率の高いアダストリア・ユニクロが売上昨対を割る結果となった⏬️
両社とも客単価は昨年を上回っていることから、為替や原料高騰による商品価格値上による客数の減少により、売上を落としているようにも読み解ける📉
⏬️下記、各企業の数値を元に、くろサラの所見をまとめておきます⏬️
ユニクロ
昨年売上を111.9%と伸ばしており、今年はその反動で98.5%と落としている。
昨年3月は比較的高気温で推移し、春夏物が先行して動いたこと、コロナが徐々に緩和されてきたことでアパレル各社が好調だったことも影響している
2023年は客単価111.0%伸ばしているのにも関わらず、客数を100.8%と昨年並みに維持したことで大きく売上を伸ばした。
今年も更に客単価を106.7%と単価UP↑したことで客数が92.3%と大幅DOWN・・・これにより売上を落としたが、4月以降気温上昇によりエアリズムインナー、Tシャツ、感動パンツなど夏物が高回転で売れ始めると一気に売上改善するポテンシャルを秘めている数値結果
無印良品
昨年114.6%と売上を大きく伸ばした月だったが、今年は更に116.1%と売上を伸ばした👍️
素晴らしい結果ですね◎
無印週間の成功がそのまま数値に反映した結果でしょうか📝
2023年はユニクロ同様に単価を上げて客数を維持して売上を大きく伸ばしましたが、今年は客数も客単価も伸ばして売上を作れている理想的な結果ですね。素晴らしい👍️
但し、ちょっと単価が上がり過ぎているようにも感じるので、無印良品週間の無い月度でしっかり客数を伸ばせるか今後の数値に注視する必要がありますね💡
しまむら
2023年は売上好調 107.1% 今年は微増の101.1%
しまむららしいというか、手堅い数値ですね
客単価が割っているのは、暖冬により苦戦した商材の値下によるものかな?
しまむらはSPAでは無く完全買い取りの仕入型なので、仕入れた冬物商材を値下げして販売した結果、客単価が昨年を割ったのではないかと予測できます。
なぜなら・・・店頭で服を買おうとしても「高い??」と感じてしまうから。以前はちゃんとしまむら安心価格だったのに、最近しまむらの服は高い。しまむらに行っても日用品ばかり安くて買ってしまう
それでも数値は客単価を落として、客数を伸ばして売上を作っている真っ当な数値でまとめています◎本当に堅実ですね👍️
ニトリ
2023年は値上により単価を117.4%取ったことで、客数を92.2%と大きく落としたニトリだったが、今年は客単価を93.7%と大幅に落とし、客数122.3%と大幅に伸ばして売上114.6%と伸長させている!
今年は「もうすぐ世界で1000店舗達成記念祭」というポジティブな値下セールで客単価が落ちている(93.7%)これにより客数が大幅アップの⏫️昨対122.3%⏫️売上を大きく伸ばしました。
アダストリア
2023年は売上111.1%と大きく伸ばしましたが、今年は低気温で推移したことで99.2%⏬️ほぼ昨年並み
ユニクロ同様に春夏物の初動が悪く昨年の売上を取り切れていない状況📉
但し、昨年は客単価を110.5%と大幅に伸ばしており、今年も101.1%と更に単価を伸ばしている状況。
客数は98.1%と割っているが、売上昨対はほぼ昨年並みの99.2%取れている。この数値感であれば、気温がマッチして春夏物が売れ始めると一気に売上挽回することが予測できる。
2023年に比べて、桜の開花が2週間くらい遅れていることを考えれば、春物の動きも必然的に後ろ倒しになる。建値販売期間は減るにしても、日本の夏が長くなっていることを考えれば夏物の仕掛け次第で十分挽回できるでしょう🍉
以上、2024年3月のアパレル業界について報告します。
お疲れ様でした☆
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