ビジネスの場面でよく耳にする「コンピテンシー」という言葉。実際には何を意味するのか、どのように活用できるのか、具体的に知りたいという方も多いのではないでしょうか?
この記事では、「コンピテンシー」の基本的な意味から、実務での活用方法までをわかりやすく解説します📝
1. コンピテンシーとは?
「コンピテンシー(Competency)」とは、業務で高い成果を上げるために必要な知識・スキル・行動特性のことで、【成果の再現性】のことです。
成果の再現性は「未来」を見ています。あくまでも予測
予測精度を高めるために過去の実績を根拠として、今後の成果を期待する評価方法です。
今までの人材評価方法は、、、
①能力評価:テストなどでスキルを持っているか確認(現在形)
②行動評価:プロセス評価、チェックリスト行動確認(過去形)
③コンピテンシー評価:持っているスキルが成果に結びつく可能性はあるか?(未来形)
コンピテンシーの具体例
コンピテンシー(成果の再現性)を分析するときには、「成果の階層構造」を見る必要があります。
目に見える「最終成果」に至るまでに、様々な「中間成果」を達成しているという考え方で、
わかりやすく言えば、成果の要素分解です。
行動結果の集積が最終成果に繋がっているので、細かく行動結果を評価していくということですね。
例えば、営業職の場合、以下のようなコンピテンシー評価項目を設定します。
- 顧客満足度を上げる(顧客ニーズの深堀り、論理的思考力、実行力)
- 売上昨対をクリアする(成果を出すための粘り強さ、問題解決力、計画性)
コンピテンシーは成果項目で設定し、単なるスキルやプロセスではなく、「成果を生み出すための行動」に着目している点が特徴です。
スキルやプロセスが評価項目になっている場合は、これにより「どんな成果を生み出すのか?」を考えて評価する必要があります。
2. コンピテンシーの重要性
① 業績向上に直結
コンピテンシーは、成果を出している人の行動特性をベースに定義されるため、組織全体の業績向上につながります。
例:営業部門のコンピテンシーモデル
成果を上げている社員の行動を分析し、その行動を基準として他の社員に展開することで、部門全体の売上が伸びる。
② 採用のミスマッチを減らせる
採用時にコンピテンシーを基準にすることで、会社が求める行動特性を持つ人材を選べるようになります。
これにより、採用のミスマッチを防ぎ、離職率の低下が期待できます。
③ 人材育成に活用できる
コンピテンシーを基に社員のスキルや行動を評価し、適切な育成計画を立てることが可能です。
3. コンピテンシーを活用する方法
① コンピテンシーモデルを構築する
コンピテンシーを活用する第一歩は、組織独自の「コンピテンシーモデル」を構築することです。
- 成果を上げている社員を観察し、成功の要因となる行動特性を抽出
- 業務ごとに必要なコンピテンシーをリスト化
例:販売スタッフのコンピテンシー
・商品知識の豊富さ
・顧客との信頼関係を築く力
・瞬時の判断力
② 人材評価に取り入れる
コンピテンシーを社員の評価基準に組み込むことで、公平かつ客観的な評価が可能になります。
- 行動特性やスキルを具体的に測定
- 成果を基にした評価で、モチベーション向上を図る
③ 育成プログラムを設計する
社員がコンピテンシーを身につけられるよう、研修やOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を設計します。
- コンピテンシーに基づいた具体的な目標を設定
- 定期的に振り返りとフィードバックを実施
4. コンピテンシーの課題と注意点
① 抽象的になりすぎない
コンピテンシーは具体的な行動に基づく必要があります。
抽象的な表現では、実際にどう行動すればよいのかがわかりにくくなります。
② 適応性を考慮する
時代や業務の変化に合わせて、コンピテンシーモデルをアップデートすることが重要です。
5. まとめ:コンピテンシーで組織と個人の成長を実現!
コンピテンシーは、組織が求める行動特性を明確にし、成果を出すための基盤を作る重要なツールです。
採用や育成、評価に取り入れることで、組織全体の成長を促進できます。
- 成果を上げる行動を基準としてモデル化
- 公平で具体的な評価基準を構築
- 時代や環境に合わせてモデルを更新
コンピテンシーを活用して、より良い働き方と組織の成功を目指しましょう!
コンピテンシーは「成果の再現性」
過去の実績(思考・行動+成果)から論理的思考で将来の予測(成果の再現性)をする。
以上、お疲れ様でした!
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